次世代の党の綱領がひどい

https://www.facebook.com/jisedai.party/posts/677561478998045 より引用

他方で今、我々は、日本の将来に強い危機感を抱いている。国際的な大競争時代の下、国内では急速な少子高齢化が進展し、日本の国力は多くの分野で停滞・弱体化すると同時に、過疎化により地方の活力も衰えてきた。また、自分自身や自国に誇りを持つことを許さない教育、長引く不況や労働市場の硬直化等の結果、将来に希望を持てない若者が急増している。

これらの根本原因は、国家にとって重要な課題であればあるほど決断できない政府の意思決定の仕組み、すなわち憲法そのものにある。その結果、投票権を持たない将来世代にあらゆる負担と弊害が先送りされてきた。憲法上、国防に関する規定が置かれなかったことにより、国家の自立が損なわれただけではない。個人の自由には責任が伴うことが忘れ去られ、無秩序な社会が出現した。家族や地域の絆が断ち切られたことにより、政府への依存を助長し、個人の自立が損なわれた。

日本の衰退の原因を憲法の意思決定の仕組みとしている。これは国民主権であり、議会制度であり、三権分立であり、また排除規定としての人権や財産の侵害の禁止などが設けられている。憲法と書くだけではこの内のどれが衰退の原因であるかがわからない。そして戦後の日本は発展してきたのであり、そのことを無視して昨今始まった衰退だけに目を向けるのは勝手だ。

自由には責任が伴うとは、自由な意思決定による帰結で自由に含まれた考え方だ。しかしあえてこれを言う意図は別の理解による。つまり日本は自由な国なのだから国民はなにもしなくても責任がある、よって国家の命令に従え、という意図がある。

自由に伴う責任は本来、肯定的なものであってそれがなければ自由とはいえないものだ、責任を否定的にあつかう態度は自由を否定的にあつかうのと同義だ

我々は、「自立」「新保守」「次世代」の理念の下、国民の手による新しい憲法、すなわち自主憲法を創り上げる。

【自立】

次世代の党は、「自立した国家」「自立した地方」「自立した個人」を実現する。福澤諭吉のいう「一身独立して一国独立す」の精神は、今こそ全国民が想起すべきである。戦後の高度成長に酔い痴れ、会社や政府に依存する「甘えの構造」とは訣別しなければならない。中央集権・官僚支配体制とその規制に守られた既得権益を打破するとともに、衆知を集める「賢く強い政府」を実現することにより、個人が将来に希望を持てる社会システムを構築する。

原因の認識がいい加減なので、甘えだとか既得権益などが持ち出される。会社や政府と個人とは相依存しあうもので誰もこれらに無関係では生きられない。自立というが社会の中で個が自立するとはどういうことだろうか。これは国際社会のなかで一国が自立するのはどうか。勝手気ままに振舞うことではない。社会や国際社会をよく理解し、最初は義務としか感じなくともそれを全否定せずに一旦は中に没入し、その中で自らの差異を求めることにある。

既得権益として官僚が挙げられているが議員や社会的身分の高い人、金持ちは既得権益者ではないのだろうか。

【新保守】
次世代の党は、世界最古の皇室を戴く「一国一文明」とされる日本の伝統的価値や文化に立脚し、国家と個人をつなぐ社会の最小単位としての家族や地域の「絆」の再構築を支援する。世界情勢の変化にも柔軟かつ強かに対応する「温故創新」を旨とし、個人の自由と社会の秩序を調和させることを通じて、規律ある自由な社会を創る「新しい保守」の理念を実践する。他方、リベラリズムの衣を纏った社会主義思想は排除し、闘う保守を貫く。

文明や伝統の中身をどう考えるかの問題であって、皇室の存在およびその古さは政治の問題ではない。こういう考え方だと天皇の意思に従属するか、あるいは天皇を無視するかの選択に迫られる。たとえば靖国参拝問題。おそらくは天皇の意思を無視し皇室の存在だけを問題にすることになるがそこにあるのは3種の神器など物質的なものでしかない。あるいは自分に都合のよい言説を歴史の中から選び取って自らの主張に重ねるだけでしかない。

甘えを排除といいつつ絆を再構築するとはどういうことだろうか。しかの個の自立を維持したまま、概念があいまい。

自由と秩序は対立概念ではない。こう捉えることは自由を放縦としかみていない低い自由意識しか持ってないことになる。これではリベラリズムと対立するに値しない。

社会主義に対立するとはどういうことだろうか。義務教育や社会保障をやめるということだろうか。日本の衰退の原因は資本主義の本性から来るものであり、これを乗り越えるには国家によらなければならない、つまり社会主義的でなければならない。

【次世代】
次世代の党は、我々の子供や孫、まだ生まれぬ将来世代の視点に立って、戦後半世紀以上にわたって放置されてきた根本問題に真正面から取り組む。医療・年金等、社会保障制度の抜本改革は、世代間格差の是正のためにも喫緊の課題である。また、明治以来の大福帳方式(現金主義・単式簿記)を温存した財政制度を発生主義・複式簿記化することによって、合理的かつ戦略的な国家経営を実現する。

石原さんの好きな簿記議論だが、こんなことに書くことじゃない。
世代間格差の何が問題かも書かれていない。
はやりことばを書いたに過ぎないものでこんなことに書くことじゃない。

次世代の党は、次世代のための新保守政党であり、その基本政策は以下の通りである。

①国民の手による新しい憲法(自主憲法)の制定

②自立した外交及び防衛力強化による安全保障体制の確立、集団的自衛権に関する憲法解釈の適正化、全ての拉致被害者の早期救出

③財政制度の発生主義・複式簿記化による「賢く強い国家経営」への転換

④世代間格差を是正する社会保障制度の抜本改革、徹底的な少子化対策

⑤既得権益の打破(規制改革)による成長戦略と「賢く強い政府」の実現

⑥安全かつ安定的なエネルギー政策(新エネルギーの開発・原子力技術の維持)、電源多様化による脱原発依存

⑦正しい国家観と歴史観を持つ「賢く強い日本人」を育てる教育

⑧地方の自立、「自治・分権」による日本型州制度の導入

次世代の党は、日本の衰退の実感から危機感を感じて出てきたものだが、原因の認識がいい加減なので、綱領もいい加減であり、理念としては政党に値しない。

なにより日本人がこの時期危機感を抱かなければならないのは、過去の失敗を繰り返さないことにある。恐慌から貧乏人が悲惨な状況に追い込まれ、それを見過ごすことのできない右翼によって戦時体制の基盤が作られ、議会や天皇を押しのけて戦争に進んでいった。まちがった理念ではじめた戦争は長期的には負けるしかない。この反省も不十分どころかおそらくこの政党はこれらを肯定する。

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