集団的自衛権、日本には戦争に向かうのか

集団的自衛権はグローバル化にともなう不可避ではないにせよ自然な流れである。直接的な原因は2つ、ひとつは中国の台頭と覇権主義、ひとつはテロとの戦い。

中国の台頭は利潤の上がらなくなった企業が進出したことによるもので、日本としては一方で中国を強化し、その力に自ら苦しめられるという矛盾にある。

安倍政権の右翼姿勢は、国内だけの問題では「愛国心」をいろいろ散りばめる位で、いざアメリカとの関係になれば影響はないだろう。アメリカの安全保障の基本レベルの軍事バランス均衡化と上位にあるアメリカ的価値観を反映した外交がある。

軍事バランスにおいて経済的に成長した中国が軍事力も強化し、それがこの地域の軍事バランスを崩している、それが日本版NSC、秘密保護法、集団的自衛権の背景にある。

これだけなら、日本が集団的自衛権を推進するのもやむをえない様にもみえる。もちろん日本が独自に経済成長し軍事力を強化していればよかったがそれは後の祭りだし、この先も期待できない。

しかし問題はこれだけではない。日本企業が出て行くのは中国だけではない、そこでテロとの戦いに出くわす可能性がある。この戦いはアメリカも戦っている戦いで、中国とは平和的解決が中心に置かれるが、これはそうではない。

オバマは石油の海外依存からの脱却を目指している。同時に産業の国内回帰、made in USA, Insourcingも主張する。そして国内で成長させた産業で海外との競争を積極的に行おうという考えだ。これはアメリカが内に向かう力と外に向かう力両方を強めることになり、これがアメリカのテロとの戦いにどう影響するのかは測りがたい。

集団的自衛権は日本周辺に限定しているという話も聞かない、このテロとの戦いにどの程度巻き込まれるのかが問題となる。日本は企業に対し、外に出ることを一貫して推奨し内に向かう力を抑えてきた。アルジェリアでの事件もあり、これからテロに巻き込まれる可能性は高くなる。

アメリカが日本との集団的自衛権でこういったテロまで想定しているかは定かではないが、機が熟したときに共同で対テロ戦争をしかけることになるかもしれない。

アメリカが日本をものすごくスルー

バイデンさんのアジア訪問で、日本にも来たらしいんですが、日本でもアメリカでもあんまり話題になってないようです。アメリカではホワイトハウスがyoutubeにアカウントを持ってるんですが、ほとんどが中国で埋め尽くされています。

アメリカとかどうでもいいとか言うのもいいんですけど、それはアメリカの基地をどうにかしてからじゃないとダメだと思うし、基地問題がなんか全然このままでいいみたいな感じになってしまってるように感じます。

オバマやバイデンは日本が、とうよりもあまり親米な人が好きじゃないんだと思います。もう戦後60年、いい加減、自立して欲しいのだと思います。自立して子が親に反発するように反発して欲しいのだと思います。いつまでも親から自立できないマザコン、ファザコンに見えて気持ち悪いのだと思います。

とはいえ、ベクトルはそんな感じになってなくて、むしろ日本は衰退が進みそうです。

経済では今だ新自由主義が猛威をふるっていて、例えば与謝野さんのような人、税金をあげて社会保障を、というような人が、反自由主義のように見られています。社会保障をどのくらいするのかということは、新自由主義とは関係なく、というより社会保障は削減を目指してもそんなに大きく縮小できるわけないもので、新自由主義の反対はケインズ的な考えなのです。

つまり日本の政治家には、国が主体になって経済を立て直すと言う考えがないことです。主体になるとはただカネを出す、ということではなくて、何をやるかを決めることを含まなければなりませんし、どうしてそれをやるのかも説明できないとなりませんが、そういう政治家はいないと思います。

認識の基本的な違いは、この停滞を一時的なものと見るか、本質的で不可避なものと見るかです。ネオリベの多くは前者をとります、景気が回復したら云々という言い方がそれを示しています。日本の政治家はほぼ前者です。共産党は与党になる気がないので除きます。自民党の場合も、あくまで一時的に悪くなっているだけだから、一時的に道路などの雇用を作ればそのうち回復する、という考えです。

そうでない考えとは、この停滞は起こるべくして起きたのだから、抜本的に経済基盤を変えなければならない、という思考です。こういう考えの政治家は日本にはいません。日銀などが成長基盤強化とかやっていますが、全然本格的じゃありません。

週刊オバマ 2010/6/18

オリジナル動画のコメントを適当に翻訳

毛オバマさんこんにちは。有能じゃないのはお前だから。お前がやろうとしてることにみんな怯えてるよ。お前が2年半でやめた跡は何も残らないだろうな。

はぁ?国の債務が増えてるのに失業手当上げろとか騒いでんの?ところで雇用はどーなったんだよ一時雇用しかねーじゃねーか。ブッシュと同じでどーしよーもねーな。共和も民主も消えろ。ロン・ポール2012

共和はオイルロビーとイスラエルロビーに操られてるからな。罰金上限には反対に決まってる。

社会主義は、嫉妬、憎悪、貪欲、羨望を刺激するからなぁ。

共和党が議事妨害ばっかしてるから、アメリカはいつまでたってもダメなんだろ。いい加減気づけ。共和党は反対ばっかりじゃねーか。いい加減追い出せよ。もしこいつらが与党になったら金持ちだけ豊かになって中間層は終わりだな。

いいぞオバマもっとやれ。
共和党は医者の給料が減ったのを健康保険改革のせいにしようとしてるけど、あいつらが法案渋ってるからじゃねーか。あいつらはアメリカ人が死んでもどーでもいいんだよ。あいつらがごねてる法案もっと晒しあげてくれ。

共和党はリンチにしろよ。

共和党議事妨害ばっかじゃねーか。

社会主義とか言って騒いでるやついるけど、あいつらってソ連を念頭においてるよね。ヨーロッパだって社会民主主義じゃん。スターリンが悪なのは人を殺戮したからであって社会主義だからじゃないし。

アホが社会主義と言うとき、本人には何もわかってなくてただグレンベックの真似して欲しいだけだよね。お前はそこまで言うなら、メディケアとか消防署もない方がいいのかよ。

学問における数学の利用とは

日本の学問は、というより世界のそれは、アメリカの影響からかすっかり分析的になってしまっている。数学が大活躍する。数学をより多く使っているほど学問として価値があるかのように振舞っている。

数学を使うには、現象を量として把握しなければならない。しかし量として把握したときにその質は固定される。量がいくら変化しても、その質は元の質もままである、という前提ですべてが進む。しかし水がその温度とともに氷になったり、期待になったりするように、本来、量の変化は質の変化を伴うものである。

経済学には色々な弱点があるが、その一つはこれである。社会を量として質を固定し、量の変化だけをみて現象を見る。その質の変化から様々なものが生じても、それは二次的なものであり、それはそれで考えればいい、と考えるのである。

とはいえ、じゃー物理学は駄目なのかといえばもちろんそうではない。物理学のような人間を扱わない学問であるほど数学は活躍する。しかしその物理ですら様々な局面で限界に突き当たる。本来こういった限界に突き当たったときは、自らを振り返り、その前提を振り返るべきなのだが、現在の学問はそういったことを頑なに拒否し、オカルト的なことを主張して平気な顔をしているのである。

経済学はそのはじめにおいては、数学などはほとんど使われていなかったし、アダムスミスは人間のあり方を最後まで考えていた。最近ではいきなりY=なんとかとかいきなり意味不明の式を見せられる。経済学徒はしばしば数学を嫌うが、これはそんな数式で経済などわかるわけがない、という直感を含んでいて、その直感は正しいのである。ソースは「小論理学」。

いじめられっこ国家としてのアメリカ

オバマ大統領がアフガン戦争への兵力増強を決めた。オバマによると、アフガンにいる過激派を悪としてそれに対峙することが国益だという。もちろん頭のよさそうなオバマがこんなことを本気で思っている訳ではないだろう。またオバマはノーベル賞の授賞式で正しい戦争はある、といった。これはアメリカは変わらないぞ、というオバマの宣言だ。

なにから変わらないのか?アメリカ的思考から。問題が起きてもその本質を考え自らを含めて変えていくという態度をとらずに、そのつど対応していくということだ。それは資本主義を貫くし、いままでの安全保障政策も貫くということを意味する。

自分が見る限りオバマはこういう精神性を持っていないが、アメリカの独自性と言うものを考えたとき、それを柱としなければアメリカはレゾンデートルを失うし、それによって世界がよりよいものになるとも考えていないということだろう。

アメリカのこういった精神性を理解するにはアメリカがその始まりにおいていじめられっこ国家だったからといえると思う。いじめられっこと言っても落ち込んだいじめられっこではなく、復讐心をもったそれである。かれらは自分のやり方で世界を支配し、失敗してもそれを認めない、他人の助けも乞わない。だから資本主義やアナーキズムがよく似合う。イスラエルも同様の傾向を持つ。アメリカとイスラエルの親和性が高いのもこういった理由があるだろう。

これは、アメリカの経済はこの先大変になるとすれば、そのはけ口を他国に押し通すということになり、恐い話である。だから日米同盟は日本がアメリカからの軍事的な脅威から守られるためにあるようなものだ。その日本だが、このようなアメリカとどう付き合っていくのか方向性が見えない。理念として対立するのは「友愛」である。

日本の漫画はアメリカでは逮捕されるレベル

前の記事でアメリカは表現に対して国としては寛容だが市民団体がひどいみたいに書いたが、2次元児童ポルノについては議会、検察(大陪審?)レベルではかなり厳しいみたいだ。

39歳のサラリーマンのクリストファーハンドレイが、日本のエロ漫画を輸入して所持したことに対して容疑を認めたそうだ。PROTECT Act of 2003という児童を虐待から守る法律でこのことが規定されているようで、そこから2次元関係のものを抜き出してみると以下のものがある。(Wikipediaの要約から)

Prohibits computer-generated child pornography when “(B) such visual depiction is a computer image or computer-generated image that is, or appears virtually indistinguishable from that of a minor engaging in sexually explicit conduct; (as amended by 1466A for Section 2256(8)(B) of title 18, United States Code).

コンピュータが生成した児童ポルノを以下の場合禁止する。(B)これらの描画がコンピュータイメージかコンピュータで生成されたイメージで、未成年があきらかな性的行為にかかわっているものと区別がつかないもの。

Prohibits drawings, sculptures, and pictures of such drawings and sculptures depicting minors in actions or situations that meet the Miller test of being obscene, OR are engaged in sex acts that are deemed to meet the same obscene condition. The law does not explicitly state that images of fictional beings who appear to be under 18 engaged in sexual acts that are not deemed to be obscene are rendered illegal in and of their own condition (illustration of sex of fictional minors).

ミラーテスト(猥褻判定テスト)に適合する状況を描いた描画、彫刻、またはそれらの写真(絵)を禁止する。また同じ猥褻条件に適合すると見做せる性行為に関わることを描いたものを禁止する。この法律は、性行為に関わっている18歳以下と見做せる架空の存在のイメージでそれが猥褻とは認められないものがそれ自体で違法になるということを明示的に述べているのではない。

この2つは若干矛盾する気がするがこれはWikipediaの訳なので、正確ことはわからないが、二次元でもそれがミラーテストに合格できないと駄目なようだ。ではミラーテストとはなんなのか?これは最高裁判所が猥褻かどうかを判断するもので以下の基準で行われるという。

Whether the average person, applying contemporary community standards, would find that the work, taken as a whole, appeals to the prurient interest,

それが淫乱と普通の人が思うかどうか

Whether the work depicts/describes, in a patently offensive way, sexual conduct or excretory functions specifically defined by applicable state law,

それが明らかに攻撃的な性行為か州法で定義された排泄機能を描いているかどうか

Whether the work, taken as a whole, lacks serious literary, artistic, political or scientific value.

それが、本気の文学、芸術、政治、学問的価値を持つかどうか

ということでミラーテストといってみても当たり前のことしか書いてない。アメリカ人ていちいち名前付けるの好きだな。もっとすごいことが書いてあるのかと期待しちゃったよ。結局猥褻かどうかは、その時間空間での倫理にゆだねるしかないわけですね。
だからエロ関係の法律は、どんなにがんばって規定したとしても、その運用によってで人々を怒らせない程度までが許されるということだろう。

面白いのはクリストファー氏は相当な漫画のコレクターであったようで、別に三次元の児童ポルノを所有していたわけではないし、そういう趣味があるかどうかもわからないことだ。彼の容疑のもうひとつはそれを郵便で送ったことのようだから、一人でおとなしく集めてるなら文句は言われないが、調子に乗ったから怒られたということだろうか。

今回は司法取引で片がついてしまったが、裁判まで行けば面白いものが見れただろう。でもこんなんで裁判やっても祭り上げられいじめられるのは目に見えているからさすがのアメリカ人でもできなかったのか。オタクならなおさらだ。

人間は自分の子供を持つとこういうことに対して不安や許せなくなる度合いが強くなる。生物の本能的な反応だろう。統計的に見ればこういった不安を正当化できる要素はないと思うが、そんなことをいくら言ってみても多くの人は本能には勝てないだろうし、そういう人間に対する感情は変わらないだろう。

リンク:
U.S. Manga Obscenity Conviction Roils Comics World | Threat Level | Wired.com
PROTECT Act of 2003 – Wikipedia, the free encyclopedia
Miller test – Wikipedia, the free encyclopedia
CBLDF – Press Releases: CBLDF Disappointed By Guilty Plea in Handley Manga Case
U.S. Manga Obscenity Conviction Roils Comics World